ちょっと一服 #2
私観 — QOLについて
唐突ですが,皆さんは 「病気とは一体なんぞや?」 って考えたことありますか?
なんとも大雑把な疑問で,真に何を問うているのかさえも解らないような疑問ですが,私は私なりに考えて病気と向き合ってきましたし,その根底に「病気を克服したい」,「治したい」という気持ちがあることは確かで,常にその気持ちに変わりはありません.
で,2週に一度,診察と検査(肝機能や抗原抗体の値)を受けてて(調子がよいときは一月に一度),その数値に大げさに一喜一憂していた時もあったのですが,それが最近,その数値に対して以前ほどのこだわりが無くなってきたというか,固執しなくなりました. (まあ,最近数値がいいから,それが気持ちに大きく作用しているとは思うのですが…….)
最初の頃,トランスアミナーゼが上昇して高い数値が出たときなどはドーンと憂鬱になったり,逆に,下がって低い値が出たらやけに喜んだり(確かに今でも嬉しいですが)してましたし,抗原抗体の検査については,少しでも抗原が増えてたりすると「あーあ」って落ち込んだりしていました. でも,その数値はあくまでも治療を進めていく上での一つの指標であるに過ぎず,それに固執して振り回されてはいけないということに,真に気が付いたって言うか,「そんなんにこだわってて俺は楽しいのか?」って思うようになったんです. (「お前,今頃何言うてんねん?」って感じですが…….)
QOL(Quality Of Life) って言う言葉は,皆さんもいろんなところで耳にすると思いますが,それを病気のために犠牲にしたり,人生の質を落とすのはどうかと思うんです.「人生の質」って言う言葉では私の言いたいことが伝わらないかも解りませんが,ここで言う人生の質って言うのは,別に,偉業を成し遂げるとか,大金持ちになるとか,地位や名誉を得るとかいうモノ ではなくて (確かにそれに対して魅力は感じますが(笑)),例えば,その人が何十年もの人生を生きてきて,寿命を迎えたとき(つまりは死ぬ瞬間って事ですが),「ああ,自分の人生は良い人生だったなあ.この世に産まれてこれて良かったなあ.」って思えるかどうかって事なんです.(事故とか突然死の時はそんな時間もないのでしょうけど,ま,それはどこかに置いといて)
人生観や価値観,産まれ育った環境など,その人その人によって人生の背景が違いますから,一概に「こうだ!」って言えることではないんですけど,私はこう考えてるって事で話を進めていきます.
私が考えてるのは 「人生泣いても笑っても一回こっきり.どうせなら笑って生きてこか!」 って事で,病気の為に変に消極的になったり,振り回されたり,制限したりするのは良くないと.
ま,お酒に関しては 「これが人生最大の楽しみ」って言う方も多いんですが,マジで良くないので,私は「止めた方がいい」って言うてますけど,それでも家族にも誰にも迷惑かけないっていうのであれば,例え医者から見放されようが,自分で苦しい思いをする羽目になろうが,悪化させて死ぬことになろうが,その人が「人生楽しくて楽しくて,俺は笑って死ねるぜ! ハッハッハッ(高笑)」っていうのであれば,他人がとやかく言う筋合いはないですし,それがその人にとっての質の良い人生であれば,それでいいと考えてます.
でも,私のところにメールを下さった方には「止めましょう」って言いますよ.やっぱり.(今までもそうでしたし,医者から止められてるのなら,私からも止めます.「勝手にして下さい」って突き放して言い切れないところが私の弱いところです….)
お酒のことはさておき,ここで,ゲストブックに度々登場していただいてる『ガチャピンの亭主さん』の主治医のお言葉を借りますが,その先生は治療について,「ウイルスを死滅させるために,機能的に問題のない肝臓に対して,イタズラに治療を行うことは,ナンセンスだ」と仰っているそうで,私もまさしくその通りなのではと思っています. 何も肝機能に障害が出ていなければ,ウィルスを殺すためだけに(それに執念を燃やして)治療を行うのは無意味なことだと思います.
もちろん,機能に障害が生じ,治療を行わなければいけない状態の時は,医師の診断の元,きちんとした治療に取り組まなくてはならないことは言うまでもありません.これは大前提です.
ただ,通常の生活が送れるにも関わらず,治療に執着(治療という行為に執着というべきか)し,「治療」と言うモノに囚われの身になってしまってはいけないのではないかと思います.(ここで肝機能検査の数値等が一つの指標となって,医師から何らかの指導があると思うのですが,ここでは,「医師から治療の必要がないと言われたにも関わらず」と言う意味です.) 必要のない,過度ともいえる治療(を行うこと)にとらわれて,自ら生活(精神面・行動面共) に制限を作るのは,つまりは QOL を下げていることなのではないか,と考えています.
いつかきっと病気が克服できると言うことを信じて,人生を楽しみましょう.
くどいようですが,治療の必要がある場合,医師からの指導がある場合はきちんと治療を受けましょう.