B型肝炎 #3
B型肝炎の感染予防
日常生活における注意点
先の項に於て感染経路が血液・体液であることに触れましたが,ここでキャリアの方の,日常生活で人への感染を防ぐ注意点に触れてみたいと思います.
感染させる恐れのある相手への告知.
自分自身がキャリアであることを認識していて,それでも「相手に嫌われたくない(避けられたくない)から…」と感染させる恐れのある相手(恋人や配偶者)に黙っている,隠しているというのは,私には決して良いこととは思えません.
自分さえ良ければ(自分の感情さえ満たされれば)相手に苦痛を与えることになっても良い? 稀に感染した相手が激症肝炎まで悪化してしまう(激症化すると最悪死ぬ)こともあるんです.それでも黙っている?
自分の怪我などで出た血や体液は自分で始末する.
人に手当てを受けるときは,その人に血液や体液が付かないように気をつける.手当てに使用する器具(ピンセット等)は自分専用のモノにする.
緊急時にはそういうこともいうてられんという場面もあるかと思いますが,もし人に手当てを受けた時はその人に手洗いの徹底等の申し出?を行ってください.当然ですが,大きな怪我の時はさくっと病院に行くとか,緊急時には救急車を呼びましょう.
血液,体液の付着しそうなモノ,例えばカミソリやタオル,歯ブラシは共有しないで自分専用とし,他人のモノを借りない,また自分のモノを人に貸さない.
公衆浴場などで「ひげ剃り貸して」なんて友人に頼まれても貸してはいけません(例えケチと思われようとも…).逆に人から借りてもいけません.
乳幼児との濃厚な接触は避ける.
かぁわいいのは良ぉく解るんですが,口移しで食べ物を与えたり,口で柔らかくしてから与えるというのは避けてください.
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ごく稀ながら,唾液での感染も報告されているため,飲み物(瓶,ペットボトル,カップ等での 廻し飲み),煙草の廻し吸い等を避ける.
献血や輸血の供血をしない.
現在,スクリーニングは実施されていますが,わざわざ廃棄処分されるであろう汚染血液(この言葉好きじゃないです…)を提供することもないでしょう.
性行為時にはコンドームを着用する.
完璧ではありませんが,感染を防ぐのに効果があるそうです.
トイレの後は,良く手を洗う.
まあ,これは言わずもがなですわね.(キャリアで無くてもあたりまえ)
- 母乳について
- 母乳に検出されるHBe抗原は,血中に比べ極端に少なく,また,赤ちゃんの消化器官の粘膜からのウィルスの侵入もないと考えられています. このことから,母体がウィルス量が多いHBe抗原陽性である場合を除き,母乳を与えることについては心配ないというのが一般的見解のようです.(主治医談) 母乳を与えられるお母さんは与えてあげてください.
HB免疫グロブリン製剤
HB免疫グロブリン(HBIg)はHBVの防御抗体であり,HB免疫グロブリン製剤はそれを大量に持つ人の血液から精製した製剤で,短期的な感染予防に効果を発揮するとされます(HBVが肝細胞に行き着くまでに防御抗体に結合・中和される). 母子感染,医療従事者に於ける汚染血による汚染事故での感染予防に用いられています. 母子感染予防の際,健康保険が適用となり,生後まもなくと2ヶ月時に体重1Kgあたり0.16mlを筋肉注射します.(後述のHBワクチンと併用されます)
医療従事者の汚染血による事故などの感染防止対策は,感染事故から48時間以内にHBIg 5mlを筋肉注射しますが早ければ早い程よく,又,HBワクチンとの併用も検討します.これについては厚生省のサイトに感染事故対策マニュアルがありましたので,それを御参照ください.(って,医療機関ってこういうマニュアルの配布とか教育の徹底とか行われているんですよね? って誰に聞いてるの俺は…)
HBワクチン
HBワクチンとは,HBs抗原を不活性化したもので,これを接種することにより接種された人の免疫能によって防御抗体を発現させる目的で使用します.成人では0.5mlを初回,初回より4週後,初回より24週後に皮下注射という方法で接種します.キャリアの母親から生まれた新生児については,生後2ヶ月,3ヶ月,5ヶ月の時に接種します.(キャリアからの新生児については健康保険が適用されます) 医療従事者の方はどうか知らないのですが,一般に希望してワクチンを注射してもらうことについては保険が適応されません. また接種によって抗体が発現するかどうかについては個人差があり,早期に抗体が発現する人と,何回も続けないと出来ない人があります.
ちなみに私の最初の担当医は抗体発現に2年かかったそうです.2番目の担当医は何度打ってもいまだに出来んと仰ってました.(ぉぃぉぃ (^^;) で,当然のごとく私は彼女に接種してもらってますが,彼女は案外早期に抗体が出来ました.私の周囲でもこれだけ開きがあるので個体差は大きいようです.
接種の対象となる人は
- キャリアの母親からの新生児
- 家族などにHBe抗原陽性,HBs抗原陽性のキャリアがいる人
- キャリアの人の配偶者や婚約者や恋人
- 頻回の血液製剤投与が予測される患者さん (血友病,再生不良性貧血,白血病,臓器移植される方,透析される方)
- 医療従事者,及び,汚染血,汚染体液に接触する可能性のある職業従事者.
- 海外長期滞在予定の人
- 汚染血による汚染事故の被汚染者
などです.
主な副作用は
- 注射部位の腫れ,痛み
- 全身倦怠感
- 発熱
- 関節痛
などが挙げられますが,私の彼女の場合や,皆さんから戴くメールによると,そう酷くもないようです.(ただし,副作用にも個体差があるので一概に「こうである」とは言えないと思いますが) [彼女の体験談 - ワクチン接種のお話]